冬の余呉湖

冬の余呉湖。凍てついた湖面に風がさざめき、岸辺の木々や岩に水しぶきがかかると、そこには“しぶき氷”が咲きはじめます。透明で繊細な氷の花は、冬の静寂の中に美しい緊張感を湛え、朝の光を受けて淡く輝いていました。
そのすぐ近く、小さな漁小屋の中では、漁師が冷たい指先で網からわかさぎを外していました。冬の恵みを、ひとつひとつ確かめるように手繰るその姿には、この湖と共に生きてきた人々の静かな誇りと技が感じられます。
外は氷の芸術、内には人のぬくもり。冬の余呉湖は、自然の厳しさと美しさ、そしてそれに寄り添う暮らしの姿が重なり合う、静かで力強い時間が流れています。