Slits of Light
「光のスリット」は、「光の円環」以降に制作された作品であり、どちらも「光」を主題とする。前者が内面的な発光体を描くのに対し、本作ではスリットから漏れ出る光が描かれ、光の存在が客体化されている。光は眩しく迸るものから穏やかに灯るものまで多様であり、白・黄・青・虹色など、変化する様相を見せる。画面は平坦に見えて、絵具の盛りや織目によって微細な立体感が生まれており、光に照らされた小粒の影が描かれることで、白い絵具が光の幻影であることを示している。絵具は偶発的にドリップされ、かつてのアクション・ペインティングを想起させるが、山本はその行為を経た上で、絵画としての完成を志向している。

















