私の原点は、強いコントラストが生み出すモノクロの世界。色を排し、光と闇の境界を際立たせることで、日本の暮らしに潜む人間のドラマを鮮やかに浮かび上がらせます。何気ない路地の風景、儀式の一瞬、働く手の皺や、ふとした眼差し。そのすべてに、時間の積層と人の気配が宿っています。私は、五感はもちろん、場の空気や人の内側にふと触れる第六感を手がかりに、被写体と向き合います。ただ美しいだけでなく、生きている「温度」や「間」を感じる瞬間を探し、切り取る。それが私の写真です。現代美術の表現とともに歩みながらも、モノクロ写真は今も私の芯にあり、人の営みの本質を、静かに、しかし力強く伝え続けています。




